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システム開発を学びたい!ビジネススキルを身につけたい

システム開発の契約の違いとは?個別・基本・準委任・委託・請負・タイマテをまとめて解説

システム開発を学びたい!

システム開発で登場する各種契約書の違いがよく分からない!
基本契約と個別契約の違いって何?
準委任・請負って何が違うの?

と言った疑問に答えます。

この記事を読み進めることで、システム開発の推進に必要な契約の全体感を理解する事が出来ます。

本記事で解説する概要

・記事前半、契約の種類の話(業務委託、請負契約、準委任契約等)
・記事後半、プロジェクトで登場する契約書の種類(個別契約、MSA, SoW, NDA等)
契約書テンプレート

契約時の注意点

※システム開発のみならず、一般的なプロジェクトにも該当する内容ですので、ITや社内SE以外の方にも有益な内容を整理しています。

✔記事の信ぴょう性

kato
kato

SIer SE→現、一部上場企業社内SE(IT歴15年以上)。長年のシステム開発のプロジェクトで様々な契約を実施した経験から契約書の違いを解説します。法務や契約のスペシャリストではない為、小難し専門用語ではなく、初心者にも分かり易く解説できると思います。

本記事は、以下のシステム開発基礎関連記事の【システム開発の契約の種類】の記事です。他にも、システム開発に関連する用語でいうと、アジャイル開発、ウォーターフォール開発等々様々なあります。これらのシステム開発に関連する用語の定義は【システム開発でよく使う英語!まとめ。要件定義~運用まで網羅】の記事で詳しく解説しています。

IT初心者・社内SE向け|システム開発の【基礎講座関連記事一覧

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システム開発プロジェクトにおける契約書の種類

システム開発プロジェクトにおける契約は重要です。例えば、事業会社の場合、慢性的に人で不足です。その為、殆どの場合において何かしらのプロジェクトを推進する場合、外部の知識や労力を契約と言う形で購入し推進します。

したがって、1にも2にもシステム開発なりプロジェクトを実施する際にはMUSTで抑えておかなければならないのが、契約とは?契約書とは?です。そこでまずは契約の種類に関連する全体感から解説します。

契約の全体感図解

企業において何かしらの仕事・作業を依頼する場合、雇用契約と業務委託契約の2つに分類できます。会社で雇用され就業する場合には、直接契約か派遣と2種類があります。プロジェクトでシステム開発を実施する際には、業務委託契約で他社の支援を受けます。この際に、契約形態の選択肢は、請負契約、委任契約、準委任契約の選択肢があります。準委任契約は、成果報酬型と履行割合型で支払いをする方法があります。

とまとめて書きましたが、ただでさえ、小難しい契約書関係なので、以下の粒度で全体感をもう少し深堀し解説します。

雇用契約

どこかの企業に勤めてお仕事をしお給料をもらう契約(直接雇用や派遣雇用)

業務委託契約

自社で対応できない業務を、他社等にお願いする契約、この契約の選択肢として、請負契約、委任契約、準委任契約がある。システム開発プロジェクトでも大抵外部支援をいただくので、この業務委託契約を理解が必要。

業務委託契約とは?

業務委託契約に関しても深堀します。

請負契約

定義された成果物を収めてもらう契約

準委任契約

依頼した作業を提供してもらう契約。この準委任契約にも2つ種類があります。
成果報酬型 ー 成果物の納品すること、に対して契約を結ぶ
履行割合型 ー 業務を遂行する事に対して契約を結ぶ

一昔前の開発は、請負で行ってくれるベンダーもありましたが、近年は殆どが準委任開発ので開発です。

委任契約

システム開発の現場ではあまり目にしません。法律行為の作業依頼(弁護士、不動産業者等)の契約です)

請負と準委任の成果報酬型同じじゃない!?と思ったかもしれません。
2つの違いを簡単に説明すると
請負 ー 成果物の完成に対して支払い発生
準委任(履行割合型) ー 仕事の遂行によって得られる成果を基準に支払い
なので、請負は全部終わらないと支払わないですが、 準委任(履行割合型)では決められた基準を元に全部終わってなくとも支払うの点が異なります。

契約で登場する契約書の種類とは?

業務委託にも様々な選択肢がある事がご理解いただけたと思います。この業務委託にも様々な種類が存在します。これは、何の契約をするかによって結ぶ契約書が変わってきます。端的にいうと、システム開発の契約と運用保守の契約では契約書が違うといった具合です。

システム開発で関連する主な契約書

委託開発契約書
ライセンス契約書
保守契約書
機密保持契約書(NDA)
マスターサービス契約書(MSA)・基本契約書
個別契約書
SoW

委託開発契約書

クライアントがシステム開発を外部の開発会社やフリーランスに委託する場合に使用されます。契約の範囲、納期、報酬、権利義務などが明記されます。

ライセンス契約書

システムやソフトウェアの利用権を譲渡する場合に使用されます。開発会社や個人が開発したシステムをクライアントに販売または提供する際に使用されます。

保守契約書

システムの保守、修正、アップデートを提供する契約です。開発が完了した後もシステムの安定性や機能性を保つために必要な契約です。

NDA /秘密保持契約書(Non-Disclosure Agreement)

自社の機密情報を漏洩しないことを約束する文書。この締結が無いとプロジェクトで知りえた情報を他人に開示したりしないことを約束してもらいます。

MSA /マスターサービス契約書(Master Service Agreement)

長期間にわたる取引の枠組みを定める契約です。複数のプロジェクトやサービス提供に関する取引条件を一括して規定します。特定の企業と複数の契約をする場合等共通の条件をMSAで定義する事で、契約プロセスを円滑にできます。MSAがある場合、個別契約書やSOW はMSA に基づいて作成します。例えばSIer の人月レート等々です。

個別契約書

個別契約書とは、基本契約の仲間と思って理解で大丈夫です。個別の契約を企業と結ぶ際にこの契約を実施します。基本契約がある場合は、その基本契約 に基づきプロジェクト単位で提供いただく業務を決め取りかわす契約文書です。基本契約が無い場合には、個別契約の中で、様々な条項を定義し合意し契約する必要があります。

SoW /作業範囲記述書 (Statement Of Work)

個別契約書を取りかわす際に見積もりの前提になる、作業範囲を定義する文書。

システム開発における契約イメージ

一般的な流れのイメージは以下です。

プロジェクト開始前に
・NDAで重要な情報を外部に漏らさないように約束してもらう
・MSAで、個別のプロジェクトの契約の前に会社対会社で基本的な取引条件を契約
(MSAに紐づけて個別契約をする場合もあれば、MSAが存在しない場合、個別契約書で契約条件を定義し契約)

プロジェクト開始時
ベンダーから提供されるサービスで契約書を締結(一般的に)
システム開発 → 委託開発契約書
システムライセンス契約 → ライセンス契約書
保守の契約し → 保守契約書
システム開発 → 個別契約書、SOW

上記のシステム開発を契約する際に、
請負でやってもらうのか、
準委任なのか、
タイムアンドマテリアル
で、契約するのかを決める

契約書テンプレート

幾つか、契約書のテンプレートをご紹介します。

委託開発契約書
 クレア法律事務所 システム開発委託基本契約書
 テンプレートBANK ソフトウェア開発契約書
ライセンス契約書

 業務提携・契約ドットコム ライセンス契約書ひな形
保守契約書

 契約書の書き方 システム保守契約書
機密保持契約書(NDA)

 経済産業省のひな型 NDA
マスターサービス契約書(MSA)・基本契約書
 IPA 基本契約書
個別契約書

 IPA 個別契約書 
SoW
 Miro 作業範記述書テンプレート

システム開発プロジェクトの契約時の注意点

システム開発プロジェクトで契約プロセスを推進する際の注意点やポイントを解説します。

・発注・契約なしで作業をさせない
NDAをまずは締結
・ベンダー提示契約書は必ず読む
・責任者にも読んでもらう
・怪しい箇所はかならず伝える
・法務レビューを実施する
・契約書の文言を変更してもらう
・きちんと契約書を保管する

発注・契約なしで作業をさせない

まさか!?と思うかもしれませんが、意外と起こりえます。新規でお取引するベンダーとはなかなか契約なしでとはなりませんが、保守運用をしてくれているベンダーが作業員の工数が空いているので契約書なしで作業してしまった!なんてことは、起こりやすい状況です。1にも、2にも契約や発注書なしで作業は絶対にNGです。

NDAをまずは締結

プロジェクトでは、企画段階等ではどのベンダーと本プロジェクトを進めていくか不確定です。その為、相談としてベンダーにお声がけをし、中にはそのまま成り行きでプロジェクト化してしまう案件もあります。こういった場合には、NDAを忘れてしまう場合もあるので注意が必要です。

又、プロジェクトを途中で引き継ぐ場合にも、NDAはてっきり締結してあるものと仮定し確認しないことで前任がわすれたせいでそのままNDAなしで進んでしまうプロジェクトもあるため注意が必要です。

ベンダー提示契約書は必ず読む

契約書は、なんだか小難しいし、ベンダーを信用できそうなので、いちいち目を通さなくてもいいかな!?と考えてはいけません。初めてのレストランに行ってメニューも値段も見ずに商品をオーダーする行為と同じです。あなたの目の前に出来上がった商品が運び込まれ大失敗する前に、必ず契約書を読みましょう。読むのがめんどくさい、気が乗らない場合は、今すぐ読むのではなく金曜の午後の時間をブロックしてしまいましょう。頑張って読んだあかつきには週末がまっています!おいしものでもご褒美で自信を鼓舞し読みましょう。

責任者にも読んでもらう

あなただけで契約書を担保する必要はありません。特に金額の大きい案件等は、あなただけではなくプロジェクトでどんな契約をするか?満足のいく記述内容になっているか担保すればいい話です。

もし、依頼しても全然読んでくれない責任者や上司がいる場合、メールで契約書の文言に違和感ないか、この内容で進めていいか聞いて記録を残しておきましょう。こうする事で、あなたに出来る作業はきちんと完了し、責任者・上司が責務を全うしなかったエビデンスも残り安全です。

怪しい箇所はかならず伝える

上記の、エビデンスを残す方法は少々冷たいというか、エビデンスを残して進めても結局契約内容に自社で不利な内容であれば、自分の身は守れても会社としてはNGです。ですので、読んでくれない責任者には、怪しいなと思う箇所を抜粋し契約文言の確認を依頼し契約書の品質を高めましょう。

法務レビューを実施する

契約書は、自社の法務にレビューを依頼する事が可能です。然るべき第3者に見てもらいアドバイスを受け取りましょう。

契約書の文言を変更してもらう

契約書は、家電の保証書とは違い契約締結前であれば文言の修正依頼が可能です。自社でレビューし不適切と思う文言に関しては修正を(上司や責任者と相談の上)依頼しましょう。

きちんと契約書を保管する

契約書は結ぶことに意味があるのではなく、契約内容に沿って遂行され完了する事に意味があります。その為、プロジェクト推進中に契約内容を確認したり、場合によっては、契約内容の変更が必要な場合に契約書が必要になりますのできちんと保管しましょう。企業によっては、法務で保管してくれたりするので確認しましょう。

システム開発の契約の違いとは?個別・基本・準委任・委託・請負をまとめて解説のまとめ

システム開発プロジェクトのみならず、どんなプロジェクトを推進する際にも有益な、契約に関して解説しました。契約の種類や契約書の種類等や契約における注意点も記事後半で解説しました。

本記事で解説した内容を参考に、プロジェクトに必要な契約書とは?を理解しプロジェクトを円滑に進められることを願います。

本記事で解説した内容まとめ

契約の種類

契約書の種類

委託開発契約書
ライセンス契約書
保守契約書
機密保持契約書(NDA)
マスターサービス契約書(MSA)・基本契約書
個別契約書
SoW

契約の一般的なプロセス

プロジェクト開始前に
・NDAで重要な情報を外部に漏らさないように約束してもらう
・MSAで、個別のプロジェクトの契約の前に会社対会社で基本的な取引条件を契約
(MSAに紐づけて個別契約をする場合もあれば、MSAが存在しない場合、個別契約書で契約条件を定義し契約)

プロジェクト開始時
ベンダーから提供されるサービスで契約書を締結(一般的に)
システム開発 → 委託開発契約書
システムライセンス契約 → ライセンス契約書
保守の契約し → 保守契約書
システム開発 → 個別契約書、SOW

上記のシステム開発を契約する際に、
請負でやってもらうのか、
準委任なのか、
タイムアンドマテリアル
で、契約するのかを決める

契約のテンプレート

委託開発契約書
 クレア法律事務所 システム開発委託基本契約書
 テンプレートBANK ソフトウェア開発契約書
ライセンス契約書

 業務提携・契約ドットコム ライセンス契約書ひな形
保守契約書

 契約書の書き方 システム保守契約書
機密保持契約書(NDA)

 経済産業省のひな型 NDA
マスターサービス契約書(MSA)・基本契約書
 IPA 基本契約書
個別契約書

 IPA 個別契約書 
SoW
 Miro 作業範記述書テンプレート

契約の注意点

・発注・契約なしで作業をさせない
NDAをまずは締結
・ベンダー提示契約書は必ず読む
・責任者にも読んでもらう
・怪しい箇所はかならず伝える
・法務レビューを実施する
・契約書の文言を変更してもらう
・きちんと契約書を保管する

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