SCMって何?
Blue Yonder・o9の違いに関して教えて!
といった疑問に答えます。
この記事を読むことで、
・そもそもSCMとは何なのか?
・SCMのリーダー(Blue Yonder・o9とは?
・Blue Yonderの特徴とは?
・o9の特徴とは?
を解説していきます。
そもそもSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)とは何なのか?
SCMのツールベンダーの会話に入る前に、そもそもサプライヤーチェーンマネジメントとは何なのか?に関して解説していきます。
言葉の定義
サプライ・チェーン・マネジメント(英: supply chain management、SCM)、供給連鎖管理(きょうきゅうれんさかんり)とは、物流システムをある1つの企業の内部に限定することなく、複数の企業間で統合的な物流システムを構築し、経営の成果を高めるためのマネジメント手法である
WIKI引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88
SCM=サプライチェーンマネージメントとは、仕入先から材料調達からお客様への販売まで一連の流れを管理する経営手法です。調達、生産、物流、販売 それらを統合したお金の流れを管理します。各部署にまたがる情報を共有連携し全体最適をはかっていきます 。
SCMの導入により、
・在庫削減
・リードタイムの削減
を狙います。
よく混同されがちなのがERPと SCM の違いです上記で解説したような内容を理解することで ERP とSCMの違いを理解することができます
自社で販売する物流全体の状況を鑑み全体最適を目指し管理を遂行します。グローバル化・コロナ禍のようなサプライチェーンに影響を及ぼす不測の事態が発生し、商品をお客様にタイムリーに届けることが難しい現代、SCMが注目されています。
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SCMとERPの違いは?
SCMとERPの違いをもう少し詳しく管理対象の違いから補足します。
ERPが管理するのは、「企業における人、モノ、金、情報を一元的に管理し効率化する」マネージメント手法です。
関連する管理対象は、
・財務管理
・会計管理
・人事管理
・営業管理
・生産管理
・在庫管理
です。
SCMとの違いは領域の違いです。
SCMは「調達から販売までのプロセス」を包括的に管理します。
図解で解説します。
一見同じスコープにも見えますが、違いをわかりやすくまとめるとERはそれぞれの管理対象を管理するのに対しSCMは一連のプロセスで 情報を捉えます。つまり、面で捉えるのがSCMで、点で捉えることができるのもERPとも言えます。実際には、ERPも女王のつながりは必要なので会社ごとに定義が必要です。
さらに、以下の図が非常に分かり易くSCMとERPの関係を表しています。
ERPが、経営資産を捉える
SCMは、商品の動きを捉える
違いです。
SCMで、
・調達計画
・生産計画
・販売計画
・需要予測
を実施しベースとなる数字を算出し
ERPで、その計画に基づき
・調達管理
・生産管理
を実施します。
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なぜ今SCMが注目されているのか?
ビジネスを取り巻くSCMは年々進化しています。
理由は、
・グローバル化によるサプライチェーンの複雑化
・ビジネス環境変化のスピードの上昇
・IT技術の革新
です。
上記により、グローバルで、素早いビジネスの変化に対応するの能力が問われています。また、IT技術を取り入れその能力・機能はどんどん進化し、その進化に追随する企業とそうでない企業で現状・将来の競合優位性に違いが生まれます。デジタルトランスフォーメーションにも関連しますが IT技術をうまく活用し,グローバルでビジネスプロセスの 最適化を進める必要性 が生まれ活性化しています。ここに競合優位性を構築するポイントがあります
ここまでが今までの流れです。
この流れに拍車をかけたのがコロナです。コロナによりさまざまな活動に不確実性が生まれています。その不確実性をタイムリーに考慮しビジネスの活動をエンドtoエンドの一連のプロセスで行うためにSCMのニーズ・期待が高まっています 。
コロナで激動するサプライチェーンは以下の動画をご覧ください。コロナから影響受けるサプライチェーンの影響(物流・政治等々)を分かり易く解説してくれています。
SCMのリーダー:Blue Yonder・o9とは?
Supply chain Plannning の領域を代表する企業・ツールと言えば以下があげられます。
- Blue Yonder
- o9 Solutions
- SAP
- Oracle
- Kinaxis
- Logility
- E2open
- Anaplan
- Infor
この中で、特に業界をリードするBlue Yonderとo9 solutionに関して深堀していきます。
Blue Yonderの特徴とは?
Blue Yonderの特徴を、Blue Yonderのサイトから抜粋しご紹介します。
・2021年9月17日パナソニックにより買収完了
・Blue Yonderの強み
・Blue Yonder社とは?
・ Blue Yonderの機能とは?
2021年9月17日パナソニックにより買収完了
簡単な歴史からですが、もともとBlue Yonderという会社の元はJDAという企業で買収を重ね今の Blue Yonder byパナソニックの形になっています。
生い立ちとして、JDAでPOS管理から始まり→商品計画→2006年からSCMへ→2018年からAI分野に取り組んでいます。
内情まではわからないですが、一般的に買収し統合したシステムは、かなりの内部的なチャレンジがあるのもパッケージソフト関連の仕事をしたことがある方なら察しがつくと思います。例えば内製で開発するための、組織、それから今まで使っていたツールの統合、またはデータベースの統合等々があげられます
Blue Yonderの強み
個人的に直感的に使えるUIは魅力的です。
Blue Yonder社とは?
パナソニックによる買収によりさらに財務的な安定を期待できます。
Blue Yonderの機能とは?
機能は、
・Planning
・Logistic
・Commerce
に分類されます。
S&OP,供給計画、在庫最適化の計画から、ロジの輸配送管理、倉庫管理、倉庫労務管理、その他に、価格最適化、要員計画、品揃え計画があります。
o9 solutionの特徴とは?
次に成長著しいo9 solutionに関して解説していきます。
o9の特徴は以下で解説します。
・ o9 solutionとは?
・ o9 solutionの特徴とは?
・o9の機能は?
o9 solutionとは?
オンラインソリューションはテキサスに本社を置く企業です。
2009年に創業し、サンジブ・シドゥ氏・サンジブ・シドゥの2名によって立ち上げられました。このサンジブ・シドゥ氏はSCM(サプライチェーンマネジメント)という概念を広く普及させられた1人です。
設立当初:
サプライチェーンマネジメントのコンサルティングを生業としていた
2014年:
主に米国・インドの顧客を対象現在のo9のソリューションのサービスを開始しビジネスを加速
2016年:
欧州へビジネスを拡大
2019年:
アジアの日本・韓国・中国にも進出しビジネスを拡大
o9 solutionの特徴とは?
一番の特徴は、クラウドネイティブな点です。クラウドをベースにしたアーキテクチャーで設計され、最新技術を取り入れた先進的なデータベースの構造・構成などが特徴です
o9の機能は?
o9の機能は、
・IBP(統合ビジネス計画)
・Revenue Management (収益管理)
・Supply Chain Analysis (サプライチェーン管理)
に分類されます。
コントロールタワーを紹介している動画をご紹介します。リッチなUIと洗練された機能を見ることができます。
o9とBlue Yonderの関係性
o9の創業は、米アイツーテクノロジーズ(i2 Technologies、i2)の創業者であるサンジブ・シドゥ氏です。このi2は2008年8月、JDAソフトウェア(現blue yonder)に買収されました。その後にシドゥ氏が立ち上げたのがSCMのコンサルティングやソフトウエア開発を手掛ける会社がo9 Solutionsです。
なので端的に言うとo9はblue yonder・i2のスピンオフです。
まだo9は歴史のそれほど長くない(10年以上続いているので短くもないですが)会社ではなりますが、クラウドベースな点、買収で大きくなっていない点、どんどんシェアを伸ばしている点で非常に楽しみです。
一方、Blue Yonderはパナソニック傘下となり財務基盤も安定し、今後どのようなシナジーで成長を加速してくのか非常に楽しみです。
SCMとは?|Blue Yonder(パナソニック)・o9とは?特徴比較まとめ
本記事で、
・そもそもSCMとは何なのか?
・Blue Yonderとは?
・o9 solutionとは?
に関して解説しました。
SCMは 調達から生産販売まで一連のプロセスを管理する経営手法です。
・グローバル化によるサプライチェーンの複雑化
・ビジネス環境変化スピード
・IT技術の革新
により注目が高まっています。
変化に対応する企業はSCM改革を進め競合優位性の構築に動いています。競合優位性の構築を支援するツールとして挙げられるさまざまなツールの2つがBlue Yonder・o9 solutionです(他にも素晴らしいソリューションは沢山あります)。
今後もグローバルでのサプライチェーンの取り組みの重要性はより複雑により.it技術を取り入れより素早い対応が求められると予想されますその ニーズに対応するために今回ご紹介したようなツール・サービスと上手く協業しながらビジネスを成長させていく必要があります 。