社内SEが人気の理由を知りたい
社内SEに転職前に気をつける事は何?
人気の企業を知りたい
と言った疑問に答えます。
本記事で、社内SEの職業ってなぜ人気なのか?を分かり易く解説します。現社内SEの経験をふまえ、社内SEの人気の理由・魅力をお伝えします。
✔記事の信ぴょう性
SIer SE→現、一部上場企業社内SE(IT歴15年以上)。基幹システム開発、及び、グローバル16拠点への導入やSCM・MDM等システム開発。社内SEの情報サイトIT Comp@ss運営者。「社内SE 1年目から貢献!情シス 企画・開発・運用 107のルール」著者。
(社内SEの人気の前に)IT業種・業界の人気の理由
社内SEの職種に絞ったご説明の前に、そもそもITエンジニア職全体が注目され・人気があります。
まずは、社内SEを含む広義のITエンジニアの人気に関して以下2つの観点でお伝えします。
ビジネスにおける重要度が増し増加するIT人材の需要
増加するITエンジニア(SE/社内SE/PG/SES)の注目度
ビジネスにおける重要度が増し増加するIT人材の需要
IT全体の求人倍率の推移です。(緑線です)
IT業界のみ絶好調です。さらに、2030年には最大79万人のIT人材不足が予想されています。さらに、さらに追い風として、ビジネスにおけるITの需要は増加し、コロナやDXがさらにIT人材の需要を拡大させています。
ITに興味のある人は、業種選びのポジションニングに成功しています。伸びる業界で無ければ、給与・待遇等そもそも上昇は厳しいでしょう。
IT全体の需要の推移ですが、社内SEにおいても同様の推移が予想されます。
増加するITエンジニア(SE/社内SE/PG/SES)の注目度
一昔前の社内SE/システムエンジニアと言えば、新3K(きつい、帰れない、給料が安い)などと言われていました。しかし、IT自体の注目度が増加し、システムエンジニア・社内SEの社会的評価も改善しています。
2017年の『将来なりたい職業』、中学生・高校生に人気の職業の第1位はなんと、システムエンジニアです。中学生・高校生の男子がなりたい職業1位がITエンジニア・プログラマーです。こどもは、そもそも社内SEという言葉は知らないと思うのでそれは致し方ないかなと。
さらに未来に目を向けると、IT化が進む海外ではIT人材の地位はさらに高い傾向です。この流れは遅かれ早かれ国内にもじわじわとやってくる未来を予想します。(ITがビジネスの中心ですからね)
社内SEが人気の7つの理由
IT業界全般・ITエンジニア全般に人気だという事実はご理解いただけたと思います。
ここからは、社内SEに特化した人気の理由を解説します。
以下の流れで解説していきます。
・魅力的な仕事の内容
・楽しいから
・システムエンジニアほどすり減らない
・上流工程が出来る
・ワークライフバランスを実現しやすい
・社内SEの年収水準が高い
・ユーザーの反応を感じられる
魅力的な仕事の内容
社内SEと他よく比較されるシステムエンジニア・SES/プログラマーの条件の違いを分かり易く一覧にまとめました。
・仕事内容は、好き嫌いがあるので説明割愛
・納期へのプレッシャーは、マイルド
・年収高め
・仕事都合での職場の移動はほぼなし
こういった条件なので魅力的な事が一目瞭然です。
分類 | 社内SE(一人SE) | 社内SE | システムエンジニア | SES | プログラマー |
---|---|---|---|---|---|
仕事内容 | PCの設定やトラブルQA | 企画・開発・運用 | 企画・開発・運用 | 開発・運用支援 | コーディング |
納期のストレス | 中 | 中 | 高 | 低 | 高 |
平均年収 | 510万 | 510万 | 550万 | 300万 | 400万 |
仕事先の移動 | ほぼなし | ほぼなし | プロジェクト事 | プロジェクト事 | ほぼなし |
求められる役割 | ITインフラの安定稼働 | IT技術によるビジネス貢献 | ITソリューションの導入 | IT業務支援 | ITものづくり |
技術追従 | 必要 | 可能 | 必要 | 特に不要 | 可能・必要 |
社内SEでも一人SEもしくはSEという名の何でも屋の求人もあったりするので、社内SE(一人SE)と社内SEをわけました。
社内SEの条件を整理しましたが、向き不向きでいうとざっくり以下です。
社内SE=ITへ興味があり、ITを仕事として社会貢献したい人は社内SEに向いています
システムエンジニア=開発が好き・技術とことん突き詰めたい人、年収を上げたい人
プログラマー=コーディング好き・とにかく技術と向き合いたい人向け
SES=生活優先で隙間でIT技能を生かし貢献したい人向け
私もですが、ある程度生活が安定してくると社会貢献をしたい!自分の好きな事業を応援したい!という方がシステムエンジニア・SESから社内SEへ転職してくるケースがかなり多いです。
社内SEへ興味のある方には、「【必見】社内SEにおすすめ転職エージェント16選!!現社内SE談」の記事がおすすめ。
システムエンジニア・プログラマーへの転職は、マイナビITもしくはレバテックがおすすめです。
社内SEは楽しいから
社内SEなので環境構築もbashもマクロもアプリも現場作業も全部やらせてくれて楽しい
— 京 (@shatiku_master) November 16, 2020
無茶振りも多いけど
しかもハード開発部隊のソフト屋なので異世界転生の主人公みたいにチヤホヤされる🥰
唯一違う点はチヤホヤしてくるのは全てアラフィフのおっさんだということ
社内SEでガンガン中身作り替えてます。
— RR@IT・情シス勉強中 (@RR_IT_Learn) July 27, 2020
DXついでに会社の膿を出すの、楽しいよ?
社内SEって何が具体的に楽しいか?というと、
・ITに興味がある人が、そのITで物づくりを毎日出来る事、
・システムエンジニアと違い、最後までプロジェクトをやり切れる事
・ITでビジネスにダイレクトに貢献出来る事
・どの部署でもIT施策はビジネスで非常に重要プレッシャーもあるけど期待される事
です。
システム開発は作って終わりではなりません、使って初めて効果が生まれ、磨き込んでやっと安定した効果を生み出すものです。バグのない仕組みはなく、改善を必要としないシステムなんてこの世に存在しません。
そんな中SIERでは悪く言うと売り切りです。私がSIERのSEの時は、導入してもっと良くしたい、その製品で本当にユーザー・お客さんに貢献したい、、のに、大体が金の切れ目が縁の切れ目で、プロジェクトを転々とせざる終えません。
社内SEの場合は、責任をもってIT技術をつかった貢献までできる楽しさがあります。これが嫌だなと感じる人には向いてないかもしれません。
システムエンジニアほどすり減らない
SEをしていたころと比べた所感もそうですが、結構こう感じる人多いようにおもいます。以下はシステムエンジニアに対するコメントです。。。日本の根深い下請け構造の問題も見え隠れしてるコメントですね。
底辺SEの頃。コードは仕様書にIF文レベルまで書いてあるので、それ真似する以外は×。あとは元請けが作ったものをコピペして作って~みたいなところありましたよ。
— パリピ般若(hack-tenorion) (@hack_tnr) May 21, 2020
要求スペックは、高稼働に耐えうる体力。休日出勤・深夜残業を厭わず、毎朝8時出社を守れること。。(´-ω-)
システムエンジニアの場合、プロジェクトベース=契約ベースでお仕事をします。つまり、決められた時間・予算で決められた成果を約束しお仕事をします。約束に追われます。ですので、プレッシャーが時として鬼気迫る場合があります。。。
社内SEも決められた予算と時間で行いますが、必殺技ができます。それは、「次のフェーズでやりましょう!」・「優先順位を決めまずはこの機能から実装しましょう」です。ベンダーのSEが言うと怪しいですが、社内SEは基本その企業で末永く仕事するのでユーザーからも信頼されますし、実際に次フェーズで開発可能です。
これで、相当なストレスから解放される場合が多々あります。これは本当に社内SEならではの強みです。ベンダーがSEがこんな事いったらふざけるな!!!費用ないよ!と怒られますね。
上流工程が出来るのも魅力
求人には社内SE、とりあえず話を聞きに一次面接にいくとこれって自社開発ですよね!?というパターンでした。
— ymp-a@元宅建士のエンジニア (@syamashita20) January 6, 2021
いけいけな業界ではなく、オンプレ、レガシー言語ですがDX化案件を上流工程から携われるのでラッキーと思ってます。
社内SEを募集する側になって感じたこと。
— マナップ (@manappuland) February 17, 2021
客先常駐や派遣を中心としているITベンダって、入りやすいけど後々大変だから絶対やめたほうがいい。
いいルートはITコンサルとか上流工程SEになる有能ルート、いい会社の社内SEになる安定ルート。
それ以外はドンドンキャリアダウンしかない・・・
システムエンジニア・プログラマー・SESよりもよりビジネスに近い位置づけで上流工程を携わることが出来ます。私の所(1万人以上従業員います)の社内SEは、業務・ビジネスユーザーお構いなしにどんどん業務・ビジネスに提案します。時には、お客さん・メーカーに自分からヒアリングもします。というよりも、ITがビジネスを推進する時代なのです。業務・ビジネスユーザーではあまりプラットフォーム的な視点で仕組みの検討が出来ず、部分最適になるのでどんどんITが検討を進めるべきだし、そうしています。この点も社内SEの魅力です。Sier SEの場合、予算が無ければこんな事できません。かなりの確率で、自由にヒアリングしたり、企画なんてできません。
ワークライフバランスを実現しやすから
仲のいいアラサーSEで集まると、大体いつも、超安定企業で、そこそこの給与を貰って社内SEとしてノンビリ、ワークライフバランス最高な人生を生きるか、高い報酬求めてコンサルへとキャリアアップするか、という話で盛り上がる。どっちが良いんだろうね。 #転職 #エンジニア #エンジニア転職
— KenKen170 (@KKen170) October 26, 2020
確かに一理ありますが、Sier SEでもSESでも実現できる企業もあります。ですが、システムエンジニアやSESの様にプロジェクト事にお客様を転々とする遊牧生活からは解放されます。住む場所・働く時間はSE比較だとかなりバランスを取り易くなります。
注意点としては、本当に企業によります。社内SEといえど、ブラックな企業ではブラックな働き方です。そこら辺は、社内SEに専門性の強い転職エージェントを活用し、応募前にぶっちゃけを聞いてみるべきです。IT・社内SEに精通した知見のあるエージェントはそこらへん知っています。社内SEに専門性の強いエージェントは「【必見】社内SEにおすすめ転職エージェント16選!!」の記事で紹介しています。又、「転職会議」という口コミサイトで調べる事も出来るのおすすめです。
社内SEの年収水準が高い
いろいろ悩みましたが、先日内定を頂いた企業様に入社することを決めました(社内SE)
— H.Nishihara@社内SE (@shimanamisan_) December 27, 2020
開発に関してはWeb系がメインでは無いですが、今後自社サービスの開発も行っていく点や、年収で500万程の提示があったことが決め手となりました。
家庭の事情もあり、年収が下がる転職には踏み切れませんでした!
人気の理由の一つが、結構高めな社内SEの平均年収も理由にあります。全業種平均の年収は441万です。一方、社内SEの平均年収は510万です。平均より70万円近く高いだけが魅力ではなく、今後の需要も底堅いのが何よりも魅力です。くいっぱぐれる心配はありません。
さらに、頑張り次第では、社内SEでも普通に1000万オーバーの求人も存在します。実力次第でどんどん上を目指せるのも魅力です。職種によってはそうならない分野もありますね。
ユーザーの反応を感じられる
仕事終わり✨今日は疲れたー😂
— 成沢かも🦆資産形成で会社に依存しないリーマンブロガー (@KamoNarusawa) January 18, 2021
利用部門の問い合わせ対応にめちゃくちゃ苦労した😭
でも最終的に解決して感謝されたし、これが社内SEのやりがいってやつかな✊😊
帰ったら今日もトラリピ設定じゃ🧐#社内SE
大きすぎない会社で、裁量のある社内SEって楽しそうだよなぁ。
— yuri (@moamoa_wawa) June 12, 2020
全体の業務刷新なんてめちゃくちゃやりがいあるだろうな。
委託業者としては何回か経験があるけど、実際内部の人にしかできない部分も多いし、本当の意味でいちからやってみたい欲がすごくある🤒
Sier SEの抱えている課題の一つに、最終顧客の反応が見えずらい・貢献が感じられないといった不満があります。その点社内SEの仕事は関節・直接的にお客様と非常に近い位置でお仕事ができます。仕事の成果が見えやすいの仕事満足度んつながり充実したお仕事ができるのも魅力です。
反対に、自分はIT技術と向き合っていたいという人には、向いていません。
社内SEの人気7つの理由!SE・SES・PGの違いまとめ
社内SEの人気の理由を以下の7つの観点で解説しました。
・魅力的な仕事の内容
・楽しいから
・システムエンジニアほどすり減らない
・上流工程が出来る
・ワークライフバランスを実現しやすい
・社内SEの年収水準が高い
・ユーザーの反応を感じられる
人気の理由が理解できたのではないでしょうか。
ビジネスにおけるITの需要は今後も増加され、ITエンジニアは正に追い風です。社内SEって面白そうだなと一人でも多くの方に魅力をお届けできたと願っています。
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