社内SE・情報システムの日常業務をしりたい
と言った疑問に答えます。
昔は、ITエンジニアといえば新3K(きつい、厳しい、帰れない)等言われていましたが、社内SE・情報システム部門ってどうなの?といった疑問に答えます。
この記事を読むことで、リアルな社内SEの現状をご理解いただければと思います。
✔記事の信ぴょう性
SE+社内SE歴15年以上。現大手EC運営企業の管理職 兼 社内SE講師。
グローバル(15か国以上導入)へ大規模ERPシステム開発・導入を実施。
2018年よりSE講師として100名弱の部下・生徒の教育を実施。
社内SE/情報システムの日常
社内SE/情報システムの日常はいくつかのパターンに分類する事が出来ます。
中小企業の社内SE
大企業の社内SE=アプリ開発、運用保守、インフラ
大きく分け上記2つに分類できます。
中小企業では、IT部門もそんなに大きくなく1部署、もしくは一人でアプリ開発~運用までこなします。一方、大企業ではシステムも沢山ありITの部署の中でもチームが機能ごとに存在します。
社内SEの日常がイメージ尽きやすいようにわけて解説します。(どっちも経験談です)
中小企業の社内SE・情報システムの日常
中小企業の社内SEとはいえ、アプリ開発とPCサポートの人では仕事内容と日常の業務が異なります。
アプリ開発の人でPCのサポートが出来る人はいますが、PCサポートの人でアプリの企画からプロジェクト管理まで出来る人はあったことはありません。ですので、広義で中小企業の社内SEと言われがちですが違う仕事です。
アプリ開発の人の日常
かなりSierのシステムエンジニアに働き方が似ています。事業部からの要望に基づき大小の開発プロジェクトを推進していきます。新人の頃は、先輩にくっついてアプリ開発を支援し、徐々に小規模案件から任せてもらうイメージです。
Sierと違う点は、
・プロジェクト事でお客様を点々としない
・事業のお客様との接点が薄く、お客様から怒られない(怒られるとすれば社内の人=風当たりは弱い)
・仕事をルーティン化しやすい
点です。
PCサポートの人の日常
PC等の作業依頼に基づき降っては湧いて出るIT系の作業を粛々とこなしていく感じです。
ですので、アプリ系はホワイトカラーの仕事で、PCサポートのお仕事はブルーカラーの仕事といった感じです。
どちらがストレスフルか?は人次第ですが、個人的には単純作業の繰り返しはつまらないので、アプリ企画・開発の方が楽しいです。
年収・ITの将来性を考えるとPCの設定からシステムでビジネス価値を生み出す社内SEに是非調整していただきたいです。企業によってはそのような求人を『コーポレートエンジニア』と呼んだりもします。
大企業の社内SE・情報システムの日常
大企業の社内SE/情報システムの業務は、機能事に役割が細分化されより専門性の強い業務をこなすイメージです。
・システム企画
・受注システム担当
・ロジシステム担当
・ERPシステム担当
・マスターデータシステム担当
等企業の組織の切り方にもよりますが、システム開発規模もシステム自体も大きいため大概細分化された役割です。
この場合も、働き方はプロジェクトベースでSierさんに似ています。担当しているシステムの領域のシステムを業務から頂いた要件をもとにシステム化していきます。企業によっては、システム運用は1つの部署に集約している場合や、DevOpsのような形でシステム開発と運用一体で運営している場合もあります。システムエンジニアと社内SEの仕事の違いはこちらの記事で解説しています。
大企業・中小企業のSEの共通の日常
Sierのシステムエンジニアと違い、離職される方を覗き基本毎日同じ人と顔を合わせます。したがって、人間関係のストレスは少ないです。(なかには合わない人や、理不尽な人もいますが、経験上そういった人はいつの間に会社からいなくなっている傾向があります)。
さらに、仕事をルーティン化しやすく習慣を身に着け仕事を磨き上げたい人にはむいています。アプリ開発の担当の場合、日常業務は、日単位で見るとはシステム開発の工程の今どこをおこなっているか?で違いはあれど、長いスパンで考えた場合、企画・上程・要件定義・基本設計・テスト・リリースは繰り返す事ができ、どんどん仕事を洗練できます。
ちなみに、企業によっては、朝会などで、日々の障害状況の共有な、EC企業等では日々のアクセス変化等を簡単に確認会をする企業もあります。ですので、Sierよりもより自社ビジネスとつながって仕事をしている感じでITの仕事ができます。
日常の話からは脱線しますが、社内SEの面白みとして、事業の成長にともない仕事のスコープ・役割も成長できる点も魅力です。私の場合、入社当初数百憶だった企業が数千億にビジネスが拡大しました。その中で、当然情報部門の役割・仕事のスコープが成長し、並行する形で自分の能力・役職も拡大していきました。
日常業務の観点で行くと、自分も企業も足並みを合わせ成長できる点が魅力です。Sierの場合そうはいきません。客先にでたら、そのレベルにいやおうなしに合わせる必要があります。しんどいですよね。
社内SE/情シスの日常に関連したTwitterの声も共有します。
社内SE
— ゆうあい2021 (@m8oakl) November 6, 2020
業務知識のベースや日常業務に大きく変化が少ない。自分たち主体、ベンダーやコンサルは客、ユーザは顔見知り、毎日同じ場所に通勤のため不安が少ない
コンサル、SE(常駐)
業務知識、人間関係、覚えたルールがプロジェクト変更都度リセット、常に客扱い、変化が多く不安が多い
新卒で障害の多い情シスに配属されてから、ベンダに頼らずに精度の高いトラブルシューティングができないか試行錯誤した結果、パケットキャプチャ&解析という武器を現場で15年磨き続けた。
— 黒ブラ (@Clorets8lack) August 2, 2017
最近割とコレが特殊な能力である事に気付いた。(続く)
社内SEへの転職には、社内SEの専門性の高い転職エージェントを絶対におすすめしています(以下の記事内で過去の体験談も解説しています)。社内SEに特化した転職エージェントのおすすめは以下の記事で解説しています。
社内SE/情報システムの【システム障害あるある】
社内SEの経験しがちなよくある、『あるある』話も共有していきます。
社内SE/情シスの前では、事象は発生しない・社内SEが現場に駆け付けただけで、障害が解消される
大規模な障害を、楽しむ人もいる
問い合わせの1割くらいは、時間が解決してくれる
週末は携帯が鳴ってほしくないと願っている
暇だなと思うと、障害が発生する
ユーザー起案案件を、いつの間にか情報システムがリード
システム開発の一番の難所は、社内承認とその準備
社内SE/情シスの前では、事象は発生しない
ユーザーに事象を見せてもらうために訪れると発生しないケースめちゃくちゃあります。システムなので再現性があるはずなのに、ユーザーの操作ミスなのか、既に解決したのか、駆け付けてみると問題が再発しません。
ユーザーからは訪問しただけで解決したので喜ばれますが、社内SEにとっては一番気持ち悪いケースです。
社員「なんかパソンコおかしくなった!!見に来て!!!」
— すでぃ (@thdy5) May 22, 2019
ぼく「どれどれ来てやったぞ」
社員「これをこうやったらエラーが…あれ?出ない。。なんかしました?」
ぼく「いや呼ばれたから来ただけっスけどwwww」
#情シスあるある
その為、次回も同様の際もやっぱり声をかけられる
大規模な障害を、楽しむ人もいる
大規模障害でチーム一丸となって解決する達成感が好きという人も中にはいます。Sierあがりの人に多い気がします。
全員で一致団結して成し遂げる達成感は確かにありますが、人によってはストレス!という人も中にはいます。
問い合わせの1割くらいは、時間が解決してくれる
ユーザーから問い合わせもしばらく待っていると、出来ました、直りましたと勝手に解消する経験がある。これも、社内SEさんでかなりの人が体験したことがあるのではないでしょうか?
この場合、問題はシステムではなく問い合わせる人です。
週末は携帯が鳴ってほしくないと願っている
週末の電話=緊急の障害連絡。電話なってほしくないと願いつつも責任感からきちんと電話なった場合対応してしまう。
さらにあるあるとしては、以下です。
代休や有給の日に限ってシステムトラブル#情シスあるある
— 吉田航 (@_w_yoshida) May 22, 2019
まるで、システムも我々の休日を把握しているかのような振る舞い・・・ありますよね。
暇だなと思うと、障害が発生する
似ている、あるあるは以下です。
「今日は平和だなぁ」って口にすると重大障害が発生する。
— ノラカラ512@運用屋さん (@norakara512) May 22, 2019
#情シスあるある
ユーザー起案案件を、いつの間にか情報システムがリード
今の時代業務・システムの仕事の垣根は大分あいまいになってきました。とはいえ、起案部門は起案部門、システム開発を請負ったからと言っても起案に責任があるのはユーザー部門のはずです。
しかし、本当に以下のようなケースよくあります。
ユーザー部門が手を挙げて始まったプロジェクトのはずなのに、いつのまにか我々が運営から各部門の調整まで行っている。
— 松田@社内SEくん (@SyanaiSE_Kun) August 2, 2019
経営層への説明も我々がする。#情シスあるある
アドバイスとしては、残ってしまった施策・システムはさておいて、そもそもまだそのシステム・施策はビジネスとして継続する意味があるのか?をユーザーに丸投げされたら考え、意味がないなら辞めるのも手です。
システム開発の一番の難所は、社内承認とその準備
これもホントによくある話です。システム開発の敵は、システムを知らない管理職です。
技術の勉強より社内決済フローの方が難しい#社内SEあるある
— かんべ (@canbe_it) February 12, 2020
社内SE・情報システム PCサポート業務『あるある』
中小企業の社内SEは特に、何でも屋として思われがち
マイクロソフトを過去に憎んだことがある
社内導入システムのライセンスで高いと苦情をなぜか言われる
リモートワークのテレビ会議でもかたくなにビデオをオンにしない
パソコン全般に関して詳しいと誤解される
エクセルが神レベル
中小企業の社内SEは特に、何でも屋として思われがち
企業の規模が小さければ小さいほど社内SEは、なんでもできると誤解される傾向にある気がします。周りからの尊敬のまなざしとプレッシャーが比例する気がします。
#社内SEあるある
— 前世と来世は人間 (@tekitonifff) April 16, 2020
何でも屋
マイクロソフトを過去に憎んだことがある
長年、社内SEとしてお仕事されている方は特に、マイクロソフト社の謎の仕様・バグ委悩まされ本気でマイクロソフト製品を辞めたいと思ったことがある人がめちゃめちゃ多いです。
マイクロソフトに憎悪の念を抱く #社内SEあるある
— なべやき@社内SE一筋 (@nabeyaki_fellow) March 17, 2019
社内導入システムのライセンスで高いと苦情をなぜか言われる
理不尽あるあるで、経営層が見積決定したライセンスの管理はしますが、その裁量責任はないはずなのに責められる。。。良くある話です。
情シス「人が増えたから、ライセンスを追加購入したいのですが」
— 情シスあるある (@jousysaruaru) May 31, 2019
幹部「高くない!?」
情シス「、、、
(入れるの決めたのあなたでしょ。)」#情シスあるある
リモートワークのテレビ会議でもかたくなにビデオをオンにしない
TV会議で全員が顔を出しているのに、かたくなに一人だけ顔を決して写さない。社内SEさんはシャイな人多い傾向です。
パソコン全般に関して詳しいと誤解される
中小企業のSEであればあるほど、プログラミングからネットワークまで何でも知っていると誤解される。
エクセルが神レベル
要件定義、仕様書何から何までエクセルを使うため、操作のスピード・ショートカット知識が一般人を凌駕する人が多いです。
社内SE・情報システムの『日常』と『あるある』まとめ|現SE談まとめ
社内SEと情報システムの日常に関して、包み隠さず見てきた事実を公開しました。一人でも多くの方に社内SE/情報システムに興味をもっていただきたいのは山々ですが、嘘は良くないと思い正直に書きました。
読んでもまだ興味を持って下さる方は是非、
・今後益々ビジネスにおいて重要性・需要が増し
・平均給与も高く
・私も本当に楽しめている
社内SEへの転職を考えてみてはいかがでしょうか。