・どんどんIT化は進み業務効率上がっているはず
・IT人材もそれなりに増えているはず
なのに、
なぜIT人材は不足してるの?
嘘なの?
といった疑問に答えます。
以下、経済産業省が平成 28 年 6 月に公表した「IT 人材の最新動向と将来推計に関する調査」によると
IT 需要が今後拡大する一方で、我が国の労働人口(特に若年人口)は減少が
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
見込まれ、IT 人材の需要と供給の差(需給ギャップ)は、需要が供給を上回り、
2030年には、最大で約 79 万人に拡大する可能性があると試算されている
小学生からプログラミングを学んでる時代にそれでも人が足りないってどういうこと?
IT人材不足って嘘くさい。。。
本記事で、
・2つの数字で見るIT需要増加の現状
・進むIT人材育成の現状とIT人材増加の現状
・今IT人材が取るべき行動のすすめ
に関して解説していきます。
結論、
従来のIT人材は余剰し、
DXで求められるIT人材は不足します
DXで求められる人材への変貌により年収・キャリアアップが狙えます
✓記事の信ぴょう性
IT歴(Sier&社内SE)計15年以上。Sier・社内SE両方を経験。過去グローバルなERP導入プロジェクト等を実施。Sier+社内SE両方の目線から学んだリアルな情報を提供を可能。
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2つの数字で見るIT需要と供給の現状
はじめに、ITの需要は将来どれくらいを見込まれているのか?又、人材の供給はどう足元で予想されているのか?から見ていきます。
解説する観点は以下の2つです。
IT投資額は2030年まで約2倍の増加と予想
IT人材は最大79万人不足すると予想
IT投資額は2030年まで約2倍の増加と予想
まず初めに、日本とアメリカのIT投資額からみてみます。
ビジネスにおいてITは欠かすことのできない存在です。グローバルでIT投資が活発に行われています。以下の図は日本とアメリカのIT投資額の比較です。アメリカ比では日本の投資額は少なく見えますが、経済成長の鈍化している日本においても1994年比で2倍に成長しています。
日本のIT投資をさらに詳しく見ていきます。無形・有形のIT投資両方とも2010年をターニングポイントに増加を始めています。
さらに、コロナの影響によりIT投資は更に加速すると予想されています。
アイ・ティ・アール(ITR)は、2020年8月から9月にかけて国内企業を対象に実施したIT投資動向調査の一部結果を発表によると
コロナ禍においてIT戦略遂行(デジタル化の進展)が加速すると考えている企業は半数に上り、減速すると考える企業は2割にとどまった。特に、「金融・保険」および「情報通信」においては、デジタル化が加速するとする企業が約6割と高い値となった。
https://enterprisezine.jp/news/detail/13601
以下は、コロナ前に予想されたIT投資の伸びの予想ですが、この時点でも
2030年には、
2017年比で約3倍以上
2021年比で約2倍のIT投資の伸びが予想されています。
ここまでで、IT業界の需要の底堅さは理解できたと思います。
2030年、IT人材は最大79万人不足すると予想
次に、供給に関しても詳しく見ていきます。
経済産業省によると、IT人材は2030年には最大79万人不足すると予想されています。
正確には3つのパターンがあり、成長が
高位のパターンでは、79万人のIT人材の不足
中位のパターンでは、45万人のIT人材の不足
定位のパターンでは、16万人のIT人材の不足
と予想されています。
進むIT人材育成の現状とIT人材増加の現状
ITの需要とIT人材の不足の現状予想は理解できたと思いますが、、、ここで疑問は
・若年層がプログラミングを勉強しIT人材が増加している実態
・増加するIT人口
この2つをふまえるとIT人材が不足していることが腑に落ちません。
この点に関して数字と共に詳しく見ていきます。
若年層がプログラミングを勉強しIT人材が増加している実態
今年2021年は前年比125%の175億7,900万円となりました。
少子化の進行によって民間の教育産業全体が伸び悩みを見せる中、二桁成長を続けています。
この市場規模拡大の背景としては、
2020年度から実施された小学校でのプログラミング教育の必修化が契機となったことはもちろん、
その後の2021年度の中学校・2022年度の高等学校でのプログラミング教育の拡充が大きく影響しています。また、コロナ禍を受け、日本社会全体のオンライン化・デジタル化が一気に進んだことで、プログラミングの知識と技術の重要性が改めて認識されたと考えます。
https://www.gmo.jp/news/article/7268/
つまり、若い世代では着実にIT人材が増えています。
増加するIT人口
実際に、ITへ就職をする人材の割合も年々増加しています。
日本のIT産業・人材の抱えている課題
IT投資も増えているけど、IT人材も増えている、、、、
なのに、なぜIT人材が不足するの?
やっぱりIT人材不足は嘘っぽい
この答えは、以下の3つの観点で説明が可能性です。
海外に比べ流動性の低い転職市場
求められるIT人材の質の向上
構造的に課題を抱える日本の異質なSier比率
海外に比べ流動性の低い転職市場
ITの技術は日進月歩します。どんどん新しい技術が生まれビジネスを成長させます。高度なIT技術を持った人材の知識と経験はどのビジネスでも求められます。ITのような専門性の高い人材のノウハウは転職でも横展開が可能です。
1社でシステム導入・構築を果たし、その経験・知見からまだその状態にない企業へ転職し貢献する、そのことにより日本のIT化進行スピードがあがります。
しかし、日本は海外に比べ転職市場における人材の流動性は低いです。
キャリアの考え方にも大きな違いがあります。
以前、社内SE転職ナビの代表と対談した際も、日本の異質な転職事情に関してコメントしていました。転職が必ずしも正しいとは言えませんが、選択肢として転職のしやすさは改善が必要です。
以前の社内SE転職ナビ代表との対談はこちらです。
求められるIT人材の質の向上
増加するIT人材、それなのに埋まらないIT人材不足。
この解は、人材の量ではなく質です。どんなIT人材が不足するのか?に着目し解説します。経済産業省 平成30年「IT人材需給に関する調査」から2枚の図を用いて解説します。
1枚目不足する人材のタイプ
*以下図の2030年のIT人材不足数の中位シナリオです。
2枚目不足する人材の内訳
つまり、従来型の人材ではなく、先端IT市場が増加しそれを担う人材が不足する実態です。
言い換えると、
・今いる人材がそこまでドラスティックに先端IT市場・人材に変われないのが課題の本質である
と言っています。
これがIT人材不足の本質の課題です。
必要とされるIT人材とは?
上記で登場した「従来型IT人材」・ 「 Reスキル」とは何なのか?を補足します。
従来型IT人材とは?
従来型 IT システムの受託開発、保守・運用サービス等
Reスキル率とは?
Re スキル率:従来型 IT 人材から先端 IT 人材への転換を Re スキルと定義し、
(x-1)年に従来型 IT 人材であった人材で、x 年に先端 IT 人材に転換した人材数/(x-1)年の従来型 IT 人材数を Re スキル率と定義した。
REスキルに関して更に補足すると、
経済産業省では、民間事業者が社会人向けに提供する IT・データ分野を中心とした高度な
レベルの教育訓練講座を「第四次産業革命スキル習得講座」(通称:Re スキル講座)とし
て認定し、社会人のスキルアップを応援しています。
端的に言うと、以下の様なAI,IOT、クラウド、データサイエンス、ネットワークのスキル・知見をもった人材です。どの企業でも引っ張りだこの技術力のある人と覚えると楽です。
まとめると、保守運用をしている人材の仕事は減少し、より高度なIT人材が将来的に生き残れます。
企業が求めている人材とは?
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「IT人材白書2018」によると企業がIT人材に対して求めていることは以下の3つです。
1位は、高いIT業務知識
2位は、高いIT技術力
3位は、問題解決能力
DXに必要な高度IT人材=2位に加え、IT人材が持ち合わせるIT業務知識・解決能力という当たり前の知見で企業に必要とされる姿が理解できます。
つまり、誰にでもチャンスがあります。
IT人材になるために必要な行動とは?
一番重要なポイントです。それは、行動することです。
DXの流れにより、IT産業は確実に成長しています。
変化している企業もあります。万が一あなたの働いている企業が変化しない企業の場合、指をくわえてみていても数年後に残るのは、チャンスを失った事実くらいです。
DXの市場は、新しい技術が多く未経験者/経験の浅い人にもチャンスがあります。(理由はそもそも経験者が少ないからです。ブルーオーシャンが広がっています!)
このDXの流れに上手く乗っかる必要があります。
ですので、行動した人にかなりチャンスがあります。
DXの波乗っかり方は2つです。
①IT経験者であれば
DX人材・高度IT人材を見据えその分野に転職活動に時間を割きましょう。
②IT未経験者の方は
プログラミングスクール等を活用し上手くIT業界に乗り込む作戦が必要です。
ラジオで聞いた話ですが、【アメリカの起業成功者に聞いた、「成功のために一番大事な事は?」という質問の答えは、タイミング】だそうです。
将来、人材不足がこれだけ予想されている状態で、機を逃すのはもったいないのではないでしょうか。
私も、早めの転職活動で今のポジションを手に入れることができました。
速く行動よりも、早く行動することでかならずチャンスがあります。
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従来のIT人材は余剰し、
DXで求められるIT人材は不足します
DXで求められる人材への変貌により年収・キャリアアップが狙えます
DXで求められる人材の要素も、
従来のITの課題解決能力、IT業務知識+新しいITの技術です。
新しいIT技術にはそもそも有識者が不足しており一定量の知見・経験有識者には相当優位なブルーオーシャンが広がっています。
経験者のDXへの転職方法は以下の記事で解説しています。
IT未経験者のITへの転職に関しては以下の記事がおすすめです。