第3章DX推進

デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質とは?社内SE必見

第3章DX推進
デジタルトランスフォーメーション(dx)の本質とは?社内SE必見

なぜデジタルトランスフォーメーション(DX)が騒がれているのか?
デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質は何のか?
社内SEとして何をしなければいけないのか?

と言った疑問に答えます。

この記事を読むことで、デジタルトランスフォーメーション(DX)の理解を深め、さらに、取るべき行動を見つけることができます。

この記事で紹介するデジタルトランスフォーメーション(DX)の本質

・表面的なデジタルトランスフォーメーション(DX)は既存業務のIT化や情報流通の電子化

・デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質は新しいビジネス・働き方の創造である

  1. そもそもデジタルトランスフォーメーション(DX)とは何なのか?意味・定義
    1. 似て非なる、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)の違い
    2. ちなみに、なぜデジタルトランスフォーメーションはなぜ【DとX】なのか?
  2. いつからDXという言葉が生まれたの?言われるようになったの?
  3. なぜ今、デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目されるようになったのか?
    1. ITの活用で破壊された従来の常識・構造とは?
    2. ボストンコンサルティングのPPMでみるデジタルトランスフォーメーション(DX)
  4. デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している例
  5. デジタルトランスフォーメーション(DX)にむけた3つの課題とは
    1. デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質理解不足
    2. デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応できる人材の不足
    3. デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応スピード不足
  6. 社内SEに必要なデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるプロセスとは?
    1. 経済産業省が定めるDX推進のガイドラインは正しいアプローチだが、、
    2. デジタルトランスフォーメーション(DX)の前にデジタル化を進めよう
  7. デジタルトランスフォーメーション(DX)の検討フレームワーク
  8. デジタルトランスフォーメーション(DX)関連のおすすめ本3冊
  9. デジタルトランスフォーメーションを学べる動画
  10. 社内SE必見|デジタルトランスフォーメーション(dx)の本質とは?まとめ

そもそもデジタルトランスフォーメーション(DX)とは何なのか?意味・定義

日本のDX第一人者である東京通信大学の前川教授のインタビューより、企業が知るべきDXについてご紹介します。

DXは、単なるデジタル化ではありません

過去のビジネスの情報化、デジタル化の延長で考えてはいけないのです。

効率を追求するだけでなく、イノベーションを興す“攻めのDX”として考えなければなりません。

商品・サービス・プロセスの情報化ではなく組織・ビジネス・企業文化の変革が必要なのです。

この現代では、 変化できないことはリスクになりえます

クラウドERP十実践ポータル

DX】=【Digital Transformation】 日本語にすると【デジタルに置き換え】です。

言葉から連想されるイメージだけだとDXの本質を捉えない間違った認識をしてしまいます。

DXは、単なるデジタル化ではない
イノベーションを起こす、組織・ビジネス・企業文化の変革

似て非なる、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)の違い

デジタル技術を利用して単に業務の効率化・置き換えがデジタライゼーションです。

一方、デジタルトランスフォーメーション(DX)は、デジタル技術を活用して置き換えるのは、働き方やビジネスそのものです。(上記図下部)

つまり、デジタルトランスフォーメーション(DX)は情報の電子化だけを指すものではないということです。

ちなみに、なぜデジタルトランスフォーメーションはなぜ【DとX】なのか?

デジタルトランスフォーメーションは、
英語にすると、Digital Transformation = DTです。つまりDTです。

しかし、英語圏ではTransformの”Trans”はXで表現することが多いため「Digital Transformation」を「DX」と表現しています。

いつからDXという言葉が生まれたの?言われるようになったの?

Eric Stolterman
エリック・ストルターマン教授
UX TIMES

デジタルトランスフォーメーションの用語は、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱しました。

「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念
by ストールターマン教授

ウィキペディア

なぜ今、デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目されるようになったのか?

理由は、『ITの活用がビジネスに浸透しゲームチェンジを巻きを越しているから』です。

ITの歴史

1980年代ごろから、パソコンが広く大衆でも使われるようになりました。

その後、インターネットの普及とともに様々な分野にIT技術は活用されます。

近年では、どのビジネスでも低価格かつスピーディーにインターネット技術を活用できるようになりました。

どのビジネスでもITを活用するのが当たり前になり、ITは作る時代から使う時代に変貌しました。

このITの活用により、
・ビジネスの変化のスピードが上昇
・異業種参入を可能

になりました。

グルー
グルー

ITを導入する事でビジネスの構造変化と競争激化をもたらした

裏返すと、ITを導入しない企業は競争に負けていく構図となります。

*社内SEにとってはやはり追い風な世の中ですね。

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ITの活用で破壊された従来の常識・構造とは?

米コロンビア大学ビジネス・スクール教授、リタ・マグレイスは、自著「The End of Competitive Advantage(邦訳:競争優位の終焉)」中で、現代のビジネスは従来の想定である以下2つが働くなってしまったと言っています。

① 業界という枠組みが存在するという従来の常識
② 一旦確立された競争優位は継続するという従来の常識

こういった常識は通用せず常にビジネスを変革し続けなければいけません

既存のビジネスの概念をITで取り払った例が、
・Uberによる既存の飲食店への進出、
・高度IT技術を駆使し車業界に旋風を巻き起こしたカーシェア
等です。

こういった新しいビジネスはITを駆使し①②の従来の常識を破壊し新たな創造をしています。

ボストンコンサルティングのPPMでみるデジタルトランスフォーメーション(DX)

ボスコンの開発したビジネス戦略を策定するフレームワークを使い業界変化・ITを使わない企業のリスクを可視化して解説します。

利用するのは以下のPPMのフレームワークです。

PPMとは?

以下の4象限を使い、事業がどのような状況にあるのか?を可視化するツールです。このフレームワークでビジネス戦略を立案する事が出来ます。

中小企業セミナー

従来の戦略であれば、金のなる木のビジネスを軸に成長性の高いビジネスに投資をすると言った流れです。以下図参照。

どの企業も競って、市場占有率の拡大を狙います。

しかし、ITを駆使したビジネスでは、以下のような業界・領域を全く無視したゲームチェンジが起こっています。

従来の構造・固定概念にとらわれず今までは競合でなかった領域から低いIT投資で参入し破壊と創造が発生しています。

デジタル・トランスフォーメーションとは、デジタル技術を使って既存を改善することや、デジタル技術を使って新しい事業を立ち上げることではない

本質的に、あるいは根本的に、「圧倒的なビジネス・スピード」を駆使できる企業の文化や風土へと変革することを意味する言葉

中小企業セミナー

ビジネスのフレームワーク等もっと学びたい人におすすめは、グロービス学び放題です。こちらの記事で詳しく解説しています。

IPA調査結果:多くの企業が「ビジネス変革の必要性」を強く認識

約6割の企業は、既存ビジネスの変化の必要性を認識しています。以下図左。
さらに、半数の企業は今の優位性はもって5年と感じています。以下図右。

IPA

このように、ITでビジネスのゲームチェンジが発生している現状、さらに、どんどん新しいIT技術生まれている事が、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性につながっています。

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している例

データの一元化によって社内の利益を見える化(安川電機)

自動見積りと加工プログラム自動生成を可能に(ミスミ)

会員カードのアプリ化によるデータ活用(マロニエゲート)

顧客の体験価値を高める新しい販売形態(ユナイテッド・スーパーマーケット)

最終顧客に届けるものを自動車からモビリティサービスに(デンソー)

個人に適切なスキンケアを施せる「Optune(オプチューン)」の開発(資生堂)

ボディメイクにとらわれないライフステージに寄り添った提案(RIZAP)

AIを活用した配車システムの導入(日本交通)

農薬の使用を最低限に抑えるIoT農業(オプティムプラネット・テーブル)

個人間売買を一段と手軽にしたフリーマーケットサービス(メルカリ)

どこでもいつでも受講可能なシステム「Try IT」(家庭教師のトライ)

訪日外国人のおもてなしAIチャットアプリ(JTB)

音楽の楽しみ方を変える月額定額制システム(Spotify)

健康増進型保険を開発(住友生命保険)

着るだけで生体情報が分かるウェアラブルシステム(グンセ)

過去の症例や治療の経過をデータ化(大塚デジタルヘルス)

商談化率を高めるマーケティングオートメーション(江崎グリコ)

居眠り運転防止「フィーリズム」を導入(WILLER EXPRESS JAPAN)

飛行機に乗ることによる心理的負担の軽減(ANA)

機器や計器のデータも収集による事故防止(日本郵船)

Shareboss

他にも、先ほどご紹介した。

ECによって既存サプライチェーンを破壊した (アマゾン)

独自のアプリケーションで内食と外食の中間のマーケットを画一 (UberEats)

等々様々なデジタルトランスフォーメーションを上げることが出来ます。

デジタルトランスフォーメーション(DX)にむけた3つの課題とは

デジタルトランスフォーメーション(DX)の課題は3つに分類することが出来ます。

・デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質理解不足
・デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応できる人材の不足
・デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応スピード不足

デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質理解不足

デジタルトランスフォーメーション(DX)の課題は、本質の理解が不足し改革変革が単なるデジタル化の推進で終わってしまう場合です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、客観的にみると変化(以下図赤線)ですが、主観的にみたら創造(以下図紫線)です。この違いに気づくか気づかないかが大きな違いになります。

既存ビジネスから見た景色では、かなりの変化が求められています。

そもそもの用語を知っているという割合自体少なく全体の約1/3です。(以下図左上)

出所:IPA

デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応できる人材の不足

下の図を見ていただくとわかるが、DXに必要な人材はどの役割をとってみても大いに不足している企業がほとんどです。

出所:IPA

ここまでの話で、DXは単なるIT化にとどまらず、業務・働き方・文化へと幅広い領域にも関わらずそれを推進する人材がいない状況は、現在社内SE・システムエンジニアで今後転職等検討される方には追い風と言えます。

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デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応スピード不足

日経BP総研が2019年11月に発表した『DXサーベイ~900社の実態と課題分析』によると、DXを推進している企業は36.5%、全く推進していない企業が61.6%になります。以下図。

現在企業で取り組んでいるDXの内容は(上記右の図)ほとんどが、業務の効率化(78%)です。

自社で全くDXが進んでおらず、焦った方は、自分の企業できていないと極度に劣等感を感じる必要はありません。他も結構できていないです。

とはいえ、確実に替わろうとしている企業は行動していることを事実です。

興味深い結果は、企業の4割はDX専用の組織を構築し変化を狙っています。それだけ、経営層は変化を感じ対応を変革に動き出していることを物語っています。

出所:IPA

社内SEに必要なデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるプロセスとは?

やるべきことは2つです。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の前にデジタル化を進める
その上で、DX化を並行して推進する

デジタルトランスフォーメーションの実際の書籍でご紹介されている内容を引用し、社内SEとして必要なデジタルトランスフォーメーション(DX)とはを最後に解説していきます。

経済産業省が定めるDX推進のガイドラインは正しいアプローチだが、、

経済産業省が定めているDX推進のガイドラインは

1DXす指針の為の経営の在り方・仕組み
2DXを実現するうえで基盤となるITシステムの構築

と2部に分かれています。以下図参照。

出所:経済産業省

正しいアプローチです。出来るならこの方法で推進すべきです。。。

しかし、このやり方のみを推進していてはスピード感をもって変化に追従することはできません。

決定的にかけている視点があります。それは、ITによるゲームチェンジは国内にとどまらず海外・ボーダレスにやってきます。

日本の隣近所だけ見ていては足元をすくわれます。海外ではITの活用が進み社内業務のITによるデジタル化は常識です。

UberやAmazonは海外の企業です。

つまり、DXの前のデジタル化を急ぐ必要があります。そうしないとDXの為の下準備がどんどん後手に回ります。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の前にデジタル化を進めよう

DXの本質はビジネス・働き方の抜本的な変革を行うものであり、IT化自体が目的ではありません。

しかし、基盤として今現状もIT化・デジタライズされていない領域においては、もはやビジネスの常識となっている電子化・情報管理のレベルまで上げる活動は必要です。

足元のデジタル化とあるべきDXの検討の2本を並行してい行うことにより劣後している電子化を着実に進めながら、その先にある本質的なDXに臨むことができます。

いざDXを始めようと言った際に足腰が弱すぎ対応もなにもままなりません。

社内SEの取り組むべきDXは、
・まずは足元のデジタル化
・その先に本質のDX化

デジタルトランスフォーメーション(DX)の検討フレームワーク

本質のDXの検討は、
・ビジネスモデル
・オペレーション
・IT
・組織
のフレームワークで検討が必要です。

更に、これらの領域を平押しするのではなくステップ論で検討が必要と解説しています。

お勧めのステップは、
「デジタルパッチ」
「デジタルインテグレーション」
「デジタルトランスフォーメーションの完遂」
の3ステップです。

検討を上記フレームワークで分析し、さらに実行もステップ論で行うことで、ふわふわした議論で先に進まないのも防ぐことが出来ます。

なんでも、大きく描きステップを切るのが非常に大事です。

後はシステム開発同様、紙に起こすことが重要です。無形のアイディアを具現化する為にまずは、紙という形あるものにしましょう

デジタルトランスフォーメーション(DX)関連のおすすめ本3冊

以下の記事で、デジタルトランスフォーメーションが学べるおすすめの本3冊を紹介しています。

社内SE講師がすすめる、ITのトレンド・最新技術を学べるお勧め本
日進月歩するIT技術・トレンドを学べるお勧めの書籍を紹介していきます。(プロセスマイニング・DX等)

デジタルトランスフォーメーションを学べる動画

社内SE必見|デジタルトランスフォーメーション(dx)の本質とは?まとめ

・表面的なデジタルトランスフォーメーション(DX)は既存業務のIT化や情報流通の電子化

・デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質は新しいビジネス・働き方の創造である

デジタル・トランスフォーメーションとは、デジタル技術を使って既存を改善することや、デジタル技術を使って新しい事業を立ち上げることではない

本質的に、あるいは根本的に、「圧倒的なビジネス・スピード」を駆使できる企業の文化や風土へと変革することを意味する言葉

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「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念 
by ストールターマン教授