DX関連への転職に興味あるけど市場規模・年収ってどんな感じ?
といった疑問に答えます。
現在DXを推進するプログラムマネージャーとして活躍中。DXの波に上手く乗り転職できた経験からDXの市場規模や年収に関して解説します。
解説するポイントです。
・ DXの将来の市場規模・人材不足の背景
・ DX人材の年収事情
・DXへの転職のアドバイス
結論はシンプルです。
・DX/IT関連への転職はめちゃめちゃ魅力的
・今後の求人・年収・キャリアアップどれをとってもおすすめ
・今IT関連に従事している人は、転職マーケットを除いてみることをお勧め
(私は年収を120%アップできました)
・未経験者でも間口が広く長期的視点で今ITへの転職はあり
DXの将来の市場規模・人材不足の背景
ビジネスにおけるITのニーズ・重要性を考えると今後DX関連の需要が増加し、転職が優位なのは容易に想像がつきます。
その裏付けを各種機関から公開されているレポートの数字等で見ていきます。
これまでの情報通信の底堅い成長トレンド
日本のマーケットに 2030年のDXの市場規模
2025年の世界のDX市場規模予測
これまでの情報通信の底堅い成長トレンド
総務省が公開した『日本の産業別実質GDPの推移』(以下図)を見ると一目瞭然です。
・オレンジの不動産
・茶色の情報通信産業
・灰色の医療・福祉
・青色の事業所サービス
が成長しています。
とくに茶色のIT系はかなり堅調に成長してるのがわかります。
この過去からのITの伸び・DXの需要トレンドは、今後も継続されると考えるほうが妥当です。
DXで加速が予想されるIT市場
上記で過去から現在に至るDX需要・ITニーズのトレンドをお伝えしました。以下の図は、経済産業省が公開している、2030年までにどれくらいIT人材が不足しているか表した図をDMM WEBCAMPが簡略化したものです。
2030年に向けてIT人材のニーズが拡大し、41万人~79万人ものIT人材が不足すると予測されています。
2030年までのDX市場への投資金額予想
上記の人材不足=ニーズの底堅さは理解できたと思います。
次に「どの領域・業種でニーズが増加するのか?」も見ていきます。
DXで投資が拡大すると予想される領域別のチャートです。
全ての領域でIT投資の増加が予想されています。このように、DXは業種を問わずビジネスと言うか私たちの生活全般に必要とされ投資が予想されています。
なぜ全領域なのか?に関しては、DXは特定の領域に絞ったデジタル化ではなく、現代のこれまでの働き方、ビジネスモデル、考え方を一新する改革であり、その改革は業種・業界問わず推進されています。「DXの目的・本質とは?意味・定義を3匹の子ぶたでわかりやすく解説」を読むことでさらに詳しく理解することができます。
業種別のDXにより成長展望
株式会社富士キメラ総研より公開されたデジタルトランスフォーメーション(DX)の国内市場の調査結果「2020 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」を見ていきます。
■2030年度市場予測(2019年度比)
https://www.fcr.co.jp/pr/20112.htm
■国内のDX 3兆425億円(3.8倍)
交通/運輸、金融、製造などが市場をけん引し、拡大
■交通/運輸のDX 9,055億円(4.1倍)
セーフティドライブへの取り組みが進められ、投資が増加
2025年の世界のDX市場規模予測
このDXは当然日本だけのものではなく世界規模で起こっています。世界のデジタルトランスフォーメーションの市場規模は、2020年の4,698億米ドルから、2025年までに1億98億米ドルに成長が予想されています。
2025年までの複合年間成長率(CAGR)は16.5%になると予想されます。
資金がDXで流動し経済を活性化させます。
DXを単なるデジタル化ではなく、大きな第4次産業革命と捉える
世界規模でIT/DXを軸に我々の生活をより豊かにし、そこに仕事のニーズが生まれます。
このDXを第4次産業革命ときちんと理解できると、どこにお金が動くかは容易に予想できます。
第1次産業革命では、鉄道関連に資金が集中し仕事の需要が生まれ
第2次産業革命では、電力を活用した機械製造に資金が集中し仕事も沢山生まれました
第3次産業革命でも、同様にエレクトロニクスの分野で資金が集中し、求人も発生しました。
現在は、第4次産業革命の真っただ中で、ITの需要増加、IT人材のニーズ増加は至極妥当です。
この時代背景を鑑み
・指をくわえて今の産業にとどまるか
・時代の流れにうまく乗るか
判断が必要です。が、おすすめはやはり波に乗っかり世の中を良くする貢献に活躍しつつ、ジョブセキュアナITへのチャレンジです。
DX/IT人材不足の国内の状況
2016年6月、経済産業省は「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」で将来の人材不足の予想を発表しています。
2030年には、
・最大で79万人
・最小でも41万人
のIT人材不足が推測されています。
ここまでで解説した大局の時代背景を理解すると、この数字も決して大げさでないことが理解できます。
DX人材・関連の年収はいいの?
次に、年収の話に移ります。Rise by Studyの調査によると、
現時点でオンラインで確認できた求人情報の概要です。
( 2020年6月時点、単一求人サイト上で確認、当社調べ )募集年収
300万円〜500万円:1098件
500万円〜700万円:1509件
700万円〜900万円:453件
900万円以上:231件~中略~
ご覧の様に、3分の2の求人が年収500万円以上、ほとんどが正社員雇用です。
クラウドアーキテクト、システムエンジニア、Web管理者など、
実際にITなどに触れながら管理したり、DXに必要なシステム構築など、モノづくり系の仕事をしていくポジションが、主に年収500万円〜900万円の範囲でした。募集年収が900万を超えているのは、プロジェクトマネジャーなど、チームを統括して変革を推進していく役割の社員です。
ITの平均年収が450万くらいなので相当高額なことが理解できます。
DXへの転職のコツ・注意点
DXは非常に魅力的な領域であることは、背景・年収からご理解いただけたと思います。DXへの転職に関連したコツ・注意点を解説します。
DX転職の領域・業種の選び方
DX関連の社内SEへの求人は注意が必要
DX関連の転職エージェントの選び方
IT未経験者のDX転職はSESを理解したうえで行動が必要
DX転職の領域・業種の選び方
DXは、IT技術を活用し働き方、ビジネスモデルを変革します。
つまり、業種・業界にとどまらずITを起点にどの産業にも変化をもたらします。あまり業種・業界にとらわれずDXに関連した転職を実現できるのも特徴です。
産業全体の革命ですので、上手くDXの波に乗ることでその恩恵を受けることができます。
以下図を参考に解説すると、今働いている業種=VERTICALでDX関連の仕事を探すのも手ですし、HORIZONTALでご自身の領域でIT関連へと転職も手です。
さらに、今までの経験を活かし
・Sier=IT関連企業への転職
・ユーザー企業への転職
この2つが存在します。
端的に言うと、
Sierは、It技術ととことん向き合いたい人に向いています。
SierのSESの場合は、未経験者でIT初心者にハードルが低い傾向です。(個人的にお勧めしません)
ユーザー企業の社内SEは、IT技術にもビジネスにも興味がある人に向いています。最終顧客との距離感、ビジネスで貢献をしていきたい人にお勧めです。
DX関連の社内SEへの求人は注意が必要
自身の経験からですが、DXを名前・流行に便乗して進めたいという企業も多くいるのが実情です。
DXの必要性を経営者は理解しているけども、、、現場との温度感の管理、組織・働き方改革までテコ入れできていないケースも散見されます。
これでは、折角DX関連のお仕事・経験を目的に転職してもDXという名のIT・情シスの作業のままです。
どうすれば本当にDXを推進する企業を見つけられるのか?ポイントをいくつか紹介すると、
①ITの組織名称自体が、DX関連の名前に変更している
→組織として変革しようという強い経営者の意思を感じます
②DXを推進するプロジェクトを切り出している
→既存の開発・運用と兼用のDXでは中途半端で失敗するでしょう。全社のDXプロジェクトを立ち上げている企業は相当本気です
③IT専門の転職エージェントで事前に情報収集
→DXの活動はおそらくどの企業もトップシークレットでネットには情報がありません。しかし、転職活動を前提にしたエージェントへはそれなりの情報が集まっています。うまく専門性の高いエージェントを活用しましょう。
DX関連の転職へのコツ・転職エージェントの選び方
DX関連の転職エージェントの選び方を解説します。
(実体験に基づいているので使えるのは実証済みです。)
2つに着目して転職エージェントを選ぶべきです。
どうやって実現するのか?
・転職エージェントをうまく使いあなたの仕事を外注する
(転職エージェントは無料)
・ITの専門性の高いエージェントを使い転職活動の質を上げる
この2つです。
3つ目をあえて挙げるとすれば、「行動する」事です。
とにかく、行動にすぐに移すことで問題を先延ばしにせずアクションにつなげ、成功につなげることができます。重い腰をあげればほぼ転職成功したも同然です。
DX転職にお勧めの転職エージェントは以下の記事で解説しています。
IT未経験者のDX転職はSESを理解した上で行動が必要
IT未経験者の方でDX関連への転職は可能です。しかし、注意が必要なこともあるので解説します。
それは、SESです。(System Engineering Service)です。IT人材の派遣のような働き方で、Sierやユーザー企業のITの方を支援する仕事になります。
ITも製造業同様モノ作りです(ソフトウェアですが)。したがって、プログラミングのような作業も存在しますし、コンサルタントのような企画系の仕事もあります。
IT素人OKの求人は当然誰にでもできる仕事がほとんどでSESの求人がほとんどです。
未経験からIT業界に携わる足掛かりとして、このSESの仕事を理解し経験を広く積むための布石として転職すればOKですが、あまり理解せず飛び込んでしまうと思っていたのと違うという風になます。
SES・SE・社内SEの違いは以下で解説しています。
転職して納得。DX人材不足が深刻化は本当!抑えてきたい市場規模・年収まとめ
第4次産業革命の渦中に我々は存在し、IT=デジタル技術を活用した産業全体の変革の真っただ中にいます。したがって、DX市場は拡大し、求人においても今後も底堅いと予想できます。年収も魅力的で長期的視点で、転職検討はありな選択肢です。ITがしばらく経済の発展をけん引していくのは間違いありません。
最後に補足ですが、ITの仕事は年収・背景から魅力的なばかりではなく、ITで価値を生み出し社会貢献をボーダレス・リルタイムに可能な非常にやりがいのあり魅力的な職種です(私は毎日楽しめています。)
今回の記事でご紹介した各種関連記事です。