第3章DX推進

おえておきたいプロセスマイニング/Process Miningとは?SE必見

第3章DX推進

先日:Celonis(セロニス)World tour Japanに参加してきました。

イベントでは、Celonisの共同CEO兼共同創業者であるAlexander RinkeとCPOのHala Zeineが、Celonisの次世代プラットフォームについて発表。

日本のお客様の導入事例として、KDDI株式会社、株式会社SmartHR、株式会社ミスミグループ本社といった事例の紹介がありました。

そこでの学びをもとに、社内SE・システムエンジニアとしてどうプロセスマイニング(process Mining)やDXと向き合っていくべきか?を解説します。

この記事で、以下が理解できます。

・そもそもプロセスマイニングとは何のか?

・社内SEが理解必要なプロセスマイニングとは?DXとの関係性

・プロセスマイニングで注目の企業・ソリューションとは?

プロセスマイニングに関して、動画で学びたい方は、

✔記事の信ぴょう性・自己紹介

SE歴10年以上。現大手EC運営企業の管理職 兼 社内SE講師。

グローバルで大規模ERPシステム開発・導入を実施。

2018年よりSE講師として100名弱の部下・生徒の教育を実施。

そもそもプロセスマイニングとは何のか?

プロセスマイニングの概要から解説していきます。解説する内容は以下です。

プロセスマイニングの発祥
プロセスマイニングの意味

プロセスマイニングの概念
プロセスマイニングとタスクマイニングの違い

プロセスマイニングの市場規模

プロセスマイニングの発祥

プロセスマイニングは、オランダの当時Eindhoven工科大学のWil van der Aals教授により確立されました。

Wil van der Aalst and the process mining science, 2016.jpg
WIKI

その手法は、統計学を用いたイベントログの分析によってイベントの過程を可視化できるのではという研究から出発しました。

プロセスマイニングの意味

プロセスマイニング(Process mining)は

イベントログに基づくビジネスプロセスの分析をサポートする、 プロセス管理の分野における一連の技術である。

WIKI
(図1)
出所:Intra-mart

プロセスマイニングでは

情報システムによって記録されたイベントログに含まれる傾向、パターン等の詳細を識別するために、イベントログデータに特殊なデータマイニングアルゴリズムを適用する。

プロセスマイニングの目的は、

プロセスの効率とプロセスの理解を向上させることである[1]

WIKI

様々な情報がERPから集められる状態になってきた今だからこそ、ログからプロセス解析をし可視化しよう!という時代になってきたと言えます。

プロセスマイニングの概念

CONTENTS | BPM-navigator
BPM-Navigator

システム化された業務における行動の軌跡を【収集し、見える化し、分析し、改善する】これを高度にデジタル化された構造で行うことがプロセスマイニングツールです。

部門・チーム軸ではなくシステム軸で部門を跨ぎプロセスのボトルネックの可視化が可能になります。

したがって、これまでの日本企業が行っていた部門ごとの改善ではなく企業として大きな目線での改善が可能になります。

プロセスマイニングとタスクマイニングの違い

プロセスマイニングとともに時々登場する言葉が、タスクマイニングです。

違いは、
・タスクマイニングはPC上のログから分析を実施
・プロセスマイニングはERP上のログから業務分岐を実施

です。

プロセスマイニングの市場規模

プロセスマイニングの市場規模予想

プロセスマイニングの市場規模
出所:PART-TIMES

MARKETS AND MARKETSは、プロセスマイニングが2023年には1540億円まで到達すると予測しています。

欧米ではERPの導入が浸透している為、2020年から既にプロセスマイニングが導入されています。

一方、日本では20年遅れでやっと盛り上がりを見せ始めています。

日本でも今後拡大が見込まれる分野です。

Google Trendで見るプロセスマイニングの注目度

社内SEが理解必要なプロセスマイニングとは?DXとの関係性

社内SEとして押さえておくべきプロセスマイニングは以下です。

プロセスマイニングはDXの一部。システム開発の固定概念の破壊が必要

プロセスマイニングを推進する為に必要なログ・体制・チャレンジ精神

プロセスマイニングはDXの一部。システム開発の固定概念の破壊が必要

プロセスマイニングは何なのか?ここまでは技術的な観点で解説しました。

ここでは、マインド面から社内SEにとってのプロセスマイニングは何か?どうとらえるべきか?を解説します。

従来のシステム開発と言えば、
業務フローを作成
改善すべき業務を洗い出す
システム開発を実施
の流れでした。

この考え方が当たり前でした。

しかし、ERPの導入が進んだ現代ではこの考え方だけでは時代遅れです。

高度にシステム化されたビジネスでは、データ=ログから業務の不効率・改善すべき点を洗い出すことも現在では可能です。

その1つの手段がプロセスマイニングです

社内SEは、従来のシステム開発常識・固定概念を変えていく必要があります。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質とは?社内SE必見】の記事で解説しましたが、デジタルトランスフォーメーションの本質は、情報をデジタルシフトするのではなく、働き方・考え方・組織を変えていくことです。

あなたの考え方の変化がDXの大事なポイントです。

プロセスマイニングを推進する為に必要なログ・体制・チャレンジ精神

プロセスマイニングに必要な要素をCelonis(セロニス)World tour Japanの内容を元にご紹介します。

プロセスマイニングにはログデータが必要
→ログデータの収集は簡単に思われがちだが、何を・どんな風にシステムから出力させるか?又そのデータを収集するかは、かなり大変。社内ERPの知識が必要。

プロセスマイニングの推進には強力な体制が必要
→2つの観点がある
・プロセスマイニングの導入には、IT・DXを理解したスポンサーがが必要(どのシステム導入にも、本質的なビジネス的なメリットを理化したオーナーが必要)


プロセスマイニングの推進体制
→抽出した改善点を実際の現場でまわしてくITと業務一帯の体制が必要。World tour Japanで紹介された事例でも数社がこの重要性を語っていました。

プロセスマイニングへ取り組む気概
→根性論に聞こえるかもしれませんが、根性論です。

何事も新しい事にチャレンジする気持ちがなければ始まりもしません。

さらに、新しい技術には障害やチャレンジはつきものです。乗り切るチャレンジ精神は必ず必要です。

プロセスマイニングのソリューション

プロセスマイニングに期待できる機能

ガートナーによるとプロセスマイニングに期待できるケーパビリティは以下と解説しています。

・プロセス、例外処理、案件、そして従業員の関わりについて自動的にモデル(フロー図など)を作成

・カスタマーとのやりとり、カスタマージャーニーを自動的にモデル化すること、および関連分析

・適合性検査、およびギャップ分析

・プロセスモデルの強化(改善)のための追加的分析(属性を付加した分析)

・データ前処理、データクレンジング、ビッグデータへの対応

・意思決定支援を可能にする、KPIの継続的モニタリングのためのリアルタイムダッシュボード

・予測的分析、処方的分析、シナリオ検証、シミュレーション

・プロセスマイニングアプリケーションを作成できるAPIを提供し、また高度な分析と意思決定支援が行える、様々なプロセスにまたがるプロセスマイニング分析のプラットフォーム

・様々な異なるプロセス間のやり取りや、それら複数のプロセスが同じワークステーションや職場、デスクトップPCでどのように実行されているかの分析

・ユーザーインタラクションログ(PC操作ログ)に基づくタスクマイニング分析

プロセスマイニングとは何か?詳しく解説

プロセスマイニングツール一覧

市場には無数のプロセスマイニングツールが存在します。

エベレストグループは市場への影響力ならびにビジョンと能力(製品を確実に提供する力)を基準に、2020年にプロセスマイニングの技術ベンダーの評価を実施しています。(以下図)

プロセスマイニング業界のリーダーに選出された企業は、
・Celonis
・Software AG
・UiPath
です。

プロセスマイニングの日本導入企業・ツール

プロセスマイニングのツールの日本での導入事例や日本語対応を調査した結果は以下の4社です。


セロニス(Celonis)
市場シェアNo1.Uber等にも導入。SAPとの連携に強い。日本語対応済み。日本法人あり。アビームコンサルティング、SAPとアライアンス。
Celonis導入事例 こちら

マイインベニオ(myInvenio) 
シェアNo2.イタリアのCredem銀行に導入。日本語対応済み。ハートコアにて独占販売。

プロセスマインングに関してハートコア社インタビュー

シグナビオ(Signavio)
業務プロセスを簡単なシートで定義可能。NTTデータインタラマートにて国内販売。

アビー・タイムライン(ABBYY Timeline)
業務プロセスの可視化から課題の示唆まで可能。日本語ローカライズ済。リグリット・パートナーにて販売。

出所:InfoComニューズレター

プロセスマイニングが学べるおすすめ本2冊

以下の記事で、プロセスマイニングが学べるおすすめ本2冊を紹介しています。

社内SE講師がすすめる、ITのトレンド・最新技術を学べるお勧め本
日進月歩するIT技術・トレンドを学べるお勧めの書籍を紹介していきます。(プロセスマイニング・DX等)

プロセスマイニングを動画で学ぶ

Udemyで紹介されているプロセスマイニングを学べる動画講座をご紹介します。

総時間: 2時間12分の動画で体系的にプロセスマイニングを学ぶことが出来ます。
コース概要:

はじめに
プロセスマイニングの歴史
プロセスマイニングが必要とされるビジネス環境
プロセスマイニングの導入効果
プロセスマイニングの適用範囲
プロセスマイニングと関連ソリューション
イベントログとは?
プロセスマイニングの原理
プロセスマイニング:4つのアプローチ
プロセスマイニング事例
プロセスマイニングプロジェクトの進め方
プロセスマイナーのスキルセット
プロセスマイニングツール
(ボーナスレクチャー)関連リソースのご紹介

社内SEが抑えておくべきプロセスマイニング(Process Mining)とは?まとめ

プロセスマイニング(Process mining)はイベントログに基づくビジネスプロセスの分析をサポートする、 プロセス管理の分野における一連の技術

プロセスマイニングが2023年には1540億円まで到達すると予測

プロセスマイニングはDXの一部。システム開発の固定概念の破壊が必要

プロセスマイニングを推進する為に必要なログ・体制・チャレンジ精神

代表企業:セロニス(Celonis)、マイインベニオ(myInvenio)、シグナビオ(Signavio)、アビー・タイムライン(ABBYY Timeline)